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泉美木蘭
2020.11.26 14:07

ニュージーランドと日本のPCRの基準は違いすぎる

玉川徹氏って、苦境に追い込まれている飲食店や観光業に、
もっと簡単に借金できるようにしたらいいとか、よく簡単に
言えるなあと呆れます。
大借金を背負って泥水すするような思いで、歯を食いしばって
それでも周りを不安にさせないように生きる大変さとか、
ぜんぜん知らないんでしょうね。
ほんとの辛酸なめたことないんでしょ。

ニュージーランドはコロナを撲滅しているなんて
やたら持ち上げているようだけど、ニューヨークタイムズの
記事でも鵜呑みにしたのではないでしょうか。

ニュージーランドは感染者が17人発生しただけで、
170万人の都市をロックダウンして大量の失業者を出すという
凄い状態になっているのに、日本もあれを目指そうなんて、
とても思えません。

視聴率のために恐怖を煽りに煽って、日本社会を破壊し、
失業者、自殺者を急増させてしまったマスコミは、
なにがなんでもこのまま爆走して、
健康な労働者、健全な若者、なんの罪もない子どもたちを
犠牲にし、
自殺に追いやってでも、自己正当化するんでしょう。

ニュージーランドのオークランド市立病院における、
コロナ患者の
検査データを先ほど見つけて読みました。

この病院は、発症した9人の患者のRT-PCRについて、
ウイルスの量とサイクル数の相関を示しながら、
鼻咽頭よりも喀痰のほうがウイルスの量が多いとか、
無症状者を検査してなにか役立つのかは不明だといったことを
報告していますが、

症状が出て、陽性で、PCRのサイクル数(つまり感度)が
いちばん高い人でも「31.50」となっていました。
最高でも感度が「31.5」です。
日本は感度が「40~45」で検査しています。

日本とニュージーランドでは「陽性」と判定する基準が
まったく違うのです。
日本は、ニュージーランドでは患者とみなされない人が
大勢「感染者」とされているのです。

さらにニュージーランド保健省の公式見解も読みましたが、
検査結果は「陽性」であっても、サイクル数(CT値、つまり感度)
高く、「弱陽性」と呼ばれる検査結果がたびたび出ると。
これについては、

「重要なことに、このような人々は感染していないという研究が
国際的に行われています」
とはっきり書いてありました。

ニュージーランド保健省によると、
呼吸器系の症状がみられるために、検査を求めることがあるが、
高いサイクル数で陽性となった場合、それは、別の原因による
呼吸器系疾患であって、
COVIDに関しては、ウイルスの残骸を検出するような状態を
作り出しているように見えるということも説明していました。

そりゃ、呼吸器系疾患ってほかにもいっぱい原因があるんだから、
その通りだろうなと思えます。

さらに、いくつかのケースを検討した結果、高いCT値で陽性に
なった人ほど、
古い感染(つまり、すでに過去に感染していて、
自分の免疫で退治した状態)を
示唆しているとのことで、
「これらの人々は感染症ではありませんし、他の人に危険を及ぼす
ものではありません」
と強調して書かれていました。

ニュージーランドの人を、日本の検査基準で判断すると、
まったく危険性もなければ「感染症」でもないのに、
「感染者」とみなされる例が多発するのではないですか?

玉川徹氏は、以前、クオモ・ニューヨーク州知事が
「検査・追跡・隔離」で
感染を封じ込めたと豪語していたときも、
それに疑義を呈した人に向かって、

「クオモ知事が間違っていると言いたいのか?」
というようなことを発言していた記憶があります。
ええ、クオモ知事、すごく間違ってると私は言いますよ。

これらもろもろのことは、
『新型コロナ 専門家を問い質す』
にデータ付きで書いています
から読んでください。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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